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2月4日に「北海道大学×札幌龍谷学園高校 アカデミックファンタジスタ」を開催しました。3名のファンタジスタの講義を、特進コースを中心とした1・2年生が受講し、アカデミックな面白さに興奮する、超絶素敵な時間を過ごしました。今内先生は「新薬開発で動物をがん・感染症から救う」、宮本先生は「体の中の構造をリアルタイムで捉える技術でがんを狙い撃ちする放射線治療」、平田先生は「医者はAIに勝てるのか?」をテーマにお話いただきました。今内先生は、たくさんの写真を使って、動物の病気やどんなふうに研究をしているかをお話してくださいました。研究においては、医師や薬剤師などとの共同作業もあり、その研究成果は、動物だけでなく人間の病気への治療にも応用されることもあるそうです。受講した生徒たちの中には、ペットを飼っている者、親族が牧場経営をしている者などもおり、大変興味深く話を聴くことができたようです。
今内先生は、動物を助けたいと思って研究を始めたといいます。今内先生の誠実で熱心な研究姿勢が、お話のあちこちで感じられ、先生の本気の講義に、生徒たちも大変感動していました。たくさんの時間と労力をかけて、ものすごい努力ができる先生の姿勢、難しい仕組みをわかりやすくする説明力などなど、感動ポイントがたくさんありました。医療物理士の宮本直樹先生の講義では、ご自身の研究テーマのみの話ではなく、先生の生い立ちから研究者になるまでのストーリーを紹介してくださいました。また、❝研究者としての心得❞のお話があり、研究者のみならず一人の人間としての大切な要素を教わることができました。途中、宮本先生の研究室を覗かせてもらえるという面白い時間があり、普段見ることのない研究室の様子を知ることができました。放射線治療の基本的な考えと先生が研究・開発されている治療法の話があり、医療現場に直結したものだと実感することができました。ところどころに宮本先生の熱い思いが漏れ出る講演で、90分近くの講演時間があっという間に感じるほどの興味深い講演でした。受講者の中には将来放射線検査技師などに興味のある生徒も数名参加していて、質疑応答もさかんなものになりました。生徒にとってとても有意義なものになったことは間違いありません。平田健司先生は、AIによる画像診断の精度を上げるための研究をされています。AIという言葉は知りつつも、AIが人間を凌駕するかのようなイメージも流布されていることから、私たちの持つイメージと実際のズレのようなものも確認しながらお話を進めてくださいました。
AIがどう物事を認識し、その判断の精度をあげていくのか、AIの気持ちを体験する場も用意してくださいました。AI研究にも盛衰があり、あちらこちらで研究がなされた時と、人気がなくなって予算がつかない時期などがあったそうです。AIってこれしかできないんだ、と世間の人たちが思ってしまったことも、衰退の要因の1つだと伺い、市民が科学技術を理解する必要性を強く感じました。平田先生が、双方向の講義であることを大切にされたのも、過度の期待ではなく、過度の諦めでもない理解を求めているのかな、と感じました。もし、再度お話をいただけるのであれば次回は是非対面で話を聞きたい、そして、他の研究者の方々のお話も、超絶面白いんだろうな~と、次年度が楽しみになりました。開催にご尽力くださった、北海道大学広報課の方々や北海道新聞社の方々に深くお礼申し上げます。ありがとうございました!